学生の声

【科目名】 総合科目 「急成長する中国の科学技術と経済」 【対象学部】 全学部
【担当】 福西 浩(教養教育院) 【開講時期】 1セメ:火5

文学部 S

 この授業を受講したことで、それまでの自分の視野がいかに狭いものであったかということに気付かされた。以前は隣国が経済力をつけ、国際的な影響力を増していくことの危機感を感じていたが、この授業を通して、中国の発展は日本にとっても好機だということが理解できたように思う。狭い視野にとらわれていると、全体の動きを理解することができず、世界から取り残されてしまう。それが今の日本の状態であり、私たちはこの状況を打開できる人間にならなくてはならないのだと感じた。今まで日本と中国との関係だけを考えていた私にとって、世界全体の関係から2つの国をとらえていくという考え方は非常に衝撃的なものであった。この授業を受けなかったならば、自分の視野が狭いことにも気づかず、二項対立の関係の中でしか物事を判断することができなかったかもしれない。このような経験をこの授業の中でした人はおそらく私だけではないと思われる。次年度もこのような講義を行っていただき、私たちの後輩にも広い視野をもつことの重要性を理解してもらいたいと思う。

 

 

文学部 Z

 中国人の私が驚くほどの内容と楽しさだった。もっと多くの学生に受講して欲しいと心から思う。日本人から勉強する中国は、非常に興味深い内容ばかりであった。そして日本人学生が中国への見方考え方も知ることが出来た。彼らが関心を持つ部分と誤解している部分、それを教えてくれる先生と沢山の資料、そして広がる自分の視野。一セメで一番為になる授業だった。教養学を大切にし、幅広い分野の知識を身につけたいと思う。

 

 

農学部 M

 大学に入学してから最初に受講した講義として、 「急成長する中国の経済と科学技術」を受講して私は本当によかったと思っている。私は以前から中国に対して興味を持っており、本も何冊か読んでいたため他の人よりは中国についてよく知っているつもりだった。しかし、実際に中国で暮らし中国人と接した経験に基づく福西先生の話を聞くことで、私が漠然と持っていた中国のイメージがいくつも間違っていたことがわかった。同時に急成長する中国の社会をデータとして見ることで、本当に中国は世界で幅を利かせる存在になってきているのだ、と思い知ることも出来た。また 3人の外部講師による特別講義も大変勉強になった。
 日本で日常的に手に入れられる実際の中国の姿、実情というのは少ないものだと思う。今回、隣国であるだけでなくこれからの世界のキ-ポイントとなる中国について、具体的かつ広く知ることができたのは貴重な経験だった。自分でもこれからは中国について情報を集めていきたいと思う。推薦された中国についての図書もまだ2冊しか読んでいないため、読破したい。
 またこのレポートには書かなかったものの、授業では幾度も現代日本の欠陥や将来の展望が話に取り上げられた。中でも日本人は例えトップに立つ人でも視野が狭くそのような視点では発展ができないこと、日本人はなんでもお金で解決しようとする考えが身についてしまったこと、これからは理系・文系を融合した人材が必要であること、などは印象的だった。他にもリーダーシップや日本の教育制度の話もあった。
 これも日本人の視野の狭さから来るものか、私はあまり今まで自分のいる状況について深く疑ってみることをしてこなかったと思う。比較できる対象もなく、今の状況をそのまま受け入れるだけだった。そんな中で福西先生の、世界と比較した日本の話を聞くことは自分の価値観を問い直すものであり有意義だった。
 講義の中でも「”トップを変える”のではなく、”自分が何をやれるか”が大事」という話は特に私の心に残っている。大学時代には様々な知識・考えを身につけ、将来は現実の問題点をきちんと把握し、自分が今できることを積極的にやっていく人間になりたい。

 

 

工学部 K

 この授業を受けてみて、今まで知らなかった中国の事情について詳しく知ることができました。また、とても具体的に留学したいと思うようになりました。現在2年生の自分は1年の時にすでに総合科目を履修したので正直この授業を取らなくても良かったのですが、中国について詳しく知りたいという思いから履修することにしました。今までにたくさんの経験をしてこられた福西先生の講義もそうですが、中国の第一線の現場で働いておられる特別講師の方のお話も普通の授業では経験できないようなもので、とても充実していました。中国の経済などには関係ないようなお話も良かったです。先生が授業時に見せてくれた中国を旅行された写真や南極観測隊の写真も印象的でした。自分も死ぬまでにぜひいろいろなところに行ってみたいです。この講義を受けて一番良かったと思うところは、考え方が変わったことです。自分はいつの間にか、大きな事(例えば国の政策に関わることや国を変えるといったこと)はどうせ自分では何も変えることができないのだから自分が努力したところでムダだ、と諦めグセがついていました。講義の中で仰ったように「どうせできない」という発想がそもそもの間違いでした。時間はたっても「変える」という強い思いを抱くことを長い間忘れていましたが、この講義で改めて感じることができて本当に良かったです。それからこの講義全体を通して、散々な状態の日本と前途有望(のようにみえる)な中国を何回も実感しました。日本の状況を少しでも打開するような研究者になりたいと思います。

 

 

経済学部 O

 この授業で最も強く思ったことは、情報の取捨選択の重要性だ。先生やゲストの皆さんの講義を通して僕たちは今まで知らなかった様々な知識・実情を知ることが出来た。それらは普通に日常を過ごしているだけでは流れてこない情報ばかりだったと思う。メディアでは真偽の確定がしっかりできていない情報が流れたり、嘘ではないものの、真実を語らないことで視聴者に特定のイメージを植え付けたりするような一種の情報操作が働いていることがある。東北大生としていい若者として世間の情報に流されすぎて真実を見失うのは実に恥ずかしいことだと思う(実際自分も流されることはよくあるのだが)。これからの大学生活で自分たちが得られる情報は限りないと思われるが、将来の自分に必要な情報を自分で見極めて、必要ならばとことんまで突き詰めて思考すること、それが自分たちには必要不可欠で、それがあって初めて研究志向のこの大学で価値ある前進が出来るのではないかと感じた。

 

 

文学部 K

 全学教育の授業の中で、一番ためになった授業だと思っている。特に、人気企業の外部の3人の方々のお話は普段聞くことのできないもので、そのような方々の経験を聞けただけで本当に自分にとってプラスとなった。現在中国は無視できないほどの大国となっていて、その実情を知ることができたのはとても有益であった。また、自分の知らない中国に関する情報を知るたびにそのイメージが変わっていき驚きであった。特に、中国はもはや途上国ではないという見方に変わったのは大きな変化だった。2セメでも開講される授業なので、1セメでこの授業を取っていない人々に勧めたいと思う。

 

 

経済学部 O

 この講義を受講して、これまでの自分の中国に対する考え方は、マスコミの意見をそのまま受け入れたもので、とても保守的で偏った見方であったことに気づくことができて本当に良かったと感じている。今まで通りの考え方のまま社会に出ていたら、中国のこのような急速な発展についていけずに、様々な面で世界に後れを取ることになってしまったと思う。また、自分の視野を広げることの重要性や、リーダーシップのとらえ方など、これから生きていくうえで必要不可欠な知見を得ることができた。学生時代に留学をし、また、理系の学問にも興味を持って、東北大で学んでいるというこのチャンスを最大限に生かしていきたいと考える。

 

 

歯学部 O

 この講義を受講して、東北大学に留学している学生と友達になり、入学以前と比べると自分の中国に対する悪い考えはほとんどなくなり積極的に交流するようになりました。これからは、ただ言われるがままに大学の講義を過ごすのではなく、自分から競争する場に立ち色々なことに挑戦したり、気になるものは何でも実行してみる行動力を持てるよう、これからも中国の文化や生き方を学び参考にし、自分も何か中国に貢献できるような活動をしてお互いに良い関係を作れるように行動していきたいと考えています。
 本講義はニュースで報道されることのない話題ばかりで、とても興味深く勉強になり、自分の考え方を柔軟にし、視野を広げることが出来た講義でした。また、中国で働いていた3人の方々の講義を聴くことが出来たのは自分にとって非常に良い経験になりました。特に電通の安江さんの話を聞けたのが自分の中では一番良かったです。中国人の考え方、判断基準、中国で成功するためのマーケティング方法など、今後自分が中国、中国に住む人々と関係をもつときの参考になりました。また、安江さんがフランス文学科を卒業したにもかかわらず、イギリスへマーケティング修士を取得するために留学したり、広告業に就職し中国で働いたりと、大学の学部で学んだ範囲にとどまらず、それ以上の、また学部の名前からは想像もつかないようなお仕事をしていたので、考え方、自分の行動次第では将来の展望が無限大に広がりを持つことが出来ると感じました。自分も視野を広く持ち、今大学で学んでいることだけにこだわらず、出来る限り広くグローバルな環境で働いてみたいと思いました。
 また、先生が南極へ行かれた時の話はとても興味深く、更に自分の視野を広げることができました。南極と言ってもテレビで南極動物を見たり、氷が溶けているなどの話しか聞いたことがなかったので、長い時間をかけて夏の間建設作業をした話、専用の船で南極の氷を割りながら上陸した話、オーロラや南極の季節の話など、どの話も聞いたことがない話ばかりでとても新鮮でした。1セメスターと長いようでとても短い間でしたが、自分の視野を広げ、今後の方針を立てるきっかけとなった講義となりました。

 

 

農学部 K

 この授業を受けたことにより、中国へのイメージがガラリと変わった。それは、自分の将来を考える上でよかったことだと思う。また、この授業では、中国についてのお話だけではなく、教養教育についても、お話していただいた。それが、私にとっては、自分の将来を考えたり、これからの大学生活を考える上で参考となった。たまに、先生の中国旅行の写真スライドを観て、自分も行きたくなったし、中国のよさを感じた。外部の先生による、授業も新鮮で、この授業には大変満足している。欲を言えば、もっと生徒同士で討論をしたかったとも思っている。

2012.8.6